QI4U in China 2026 集合写真

中国 開催レポート

QI4U in China 2026(2026年3月9日 - 3月11日)

QI4U in China 開催レポート

はじめに

2026年 3月 9日から 11日までの 3日間、中国・杭州にある西安電子科技大学杭州研究院において、「QI4U in China」を開催しました。本ワークショップでは、量子アニーリングをはじめとする量子技術や最適化手法について学ぶとともに、講義やグループワークを通じて理論と実践の両面から理解を深めました。また、両大学の学生・教員による活発な交流が行われ、学術的にも国際交流の面でも大変有意義な機会となりました。

1日目:量子への扉を開くー最前線研究との出会いー

集合写真
集合写真

ワークショップ 1日目は、開会式からスタートし、量子計算および関連分野における最前線研究を共有する場として実施されました。参加者にとって、分野の全体像を把握し、今後の講義やグループワークへつながる一日になりました。

開会式では、西安電子科技大学杭州研究院の副学院長が登壇され、ワークショップの開催を祝うとともに、大関真之先生をはじめとする我々日本チームへの歓迎の挨拶をいただきました。続いて、日本チームに対して花束の贈呈や集合写真の撮影が行われ、両機関の友好関係と本ワークショップの意義を象徴する催しとなりました。

開会式
開会式
院長挨拶
院長挨拶
花束贈呈
花束贈呈

開会式終了後は、計 8 件の招待講演が実施されました。講演内容は、量子アニーリングや量子アルゴリズム、AI、無線通信、電磁構造設計など多岐にわたり、理論から応用まで幅広い分野が紹介されました。特に、大関さんによる量子アニーリングに関する講演は、本ワークショップへの導入となる重要な内容であり、参加者にとって理解の基盤を作る助けになったと思います。

講演中の様子
講演中の様子
講演中の様子
講演中の様子

各講演では活発な質疑応答が行われ、参加者と講演者の間で直接的な議論が生まれていました。これにより、単なる聴講にとどまらず、研究への理解と関心を深める双方向的な学術交流が実現されたように思います。

また、昼休憩の時間には、講演者の先生方と日本チームが共に食卓を囲み、リラックスした雰囲気の中で交流をさせていただきました。専門分野や所属を越えた自由な意見交換が行われ、今後の研究協力の可能性についても議論が深められました。さらに、東北大学と西安電子科技大学の間で記念品の交換も行われ、両機関の連携を象徴する重要な交流の機会となりました。

食事の様子
食事の様子
歓談
歓談
記念品交換
記念品交換
記念品交換
記念品交換
講演者の先生方と日本チーム
講演者の先生方と日本チーム

以上のように、1日目は「最前線研究との出会い」をテーマに、学術的な導入と国際交流が行われ、参加者の理解促進および今後の活動への動機づけに大きく寄与したと思います。

2日目:量子最適化を学ぶ

2日目は、量子アニーリングおよび最適化問題に関する基礎知識と実践的手法の習得を目的として、講義およびグループワークを中心に実施されました。1日目に得られた知識を踏まえ、より具体的な問題設定と解法理解へと進む、体系的な学習の一日となりました。

午前中は我々学生メンバーが講義を行い、量子アニーリングの基礎や組合せ最適化問題、およびそれらの応用事例に関する内容を段階的に解説しました。講義では、量子アニーリングの基本原理から、実際のコードによるハンズオンなどを用いて実際の問題への適用方法までを体系的に示すことを意識しました。その結果、参加者は理論と応用の両面から理解を深め、今後のグループワークに繋がる内容になったと感じています。参加者の反応や質問も積極的に得ることができ、非常に充実した時間となりました。

講義の様子
講義の様子

午後からは、グループワークが本格的に開始しました。参加者は複数のグループに分けられ、各グループで課題に取り組んでもらいました。また、各グループには日本メンバーがメンターとして適宜参加し、議論に対するフィードバックや助言を行いました。チーム分けは実際にアニーリングを用いて行ったことを伝えると、非常に良い反応が得られました。

参加者には、既存研究のレビューを出発点として、テーマの設定、問題の定式化、さらにはプログラミングによる解法の検討まで、一連の研究プロセスを段階的に進めてもらいました。このプロセスを通じて、参加者は単なる知識の理解にとどまらず、実際の研究活動に近い形で思考・議論・試行を行う経験を得てもらうことを意識しました。

議論中の様子
議論中の様子
参加者同士の交流
参加者同士の交流

さらに、グループ内には専門分野やバックグラウンドの異なる参加者が所属していることもあり、視点の違いを活かした議論が展開されていました。このような異分野融合を促すことにも、本ワークショップの価値があると感じました。

2 日目の最後には、各グループが当日の議論および作業の進捗について、全体に向けて簡単な報告を行いました。設定した研究課題、問題の定式化の方向性、および現在までの検討内容について共有してもらいました。他の参加者およびメンターからの質問やフィードバックも活発的に行われていました。この進捗報告は、各グループにとって自身の研究内容を整理・再構築する機会となるとともに、他グループのアプローチを参照することで新たな視点を得る重要なプロセスとして機能していました。また、翌日の最終発表に向けた方向性を明確にするうえでも有効だったと思います。

進捗発表の様子
進捗発表の様子
進捗発表の様子
進捗発表の様子

以上のように、2 日目は「理論から実践への橋渡し」をテーマに、講義による基礎理解とグループワークによる応用的思考を組み合わせた構成となり、参加者の問題解決能力および研究遂行能力の向上に大きく寄与したのではないでしょうか。

3 日目:研究成果の発表

最終発表の様子
最終発表の様子

3 日目は、グループワークの集大成として、研究成果の整理および最終発表を中心に実施しました。2 日目までに進められた議論と検討内容をもとに、各グループが研究課題の具体化と発表準備を行い、最終的な成果として可視化する重要な一日となりました。午前中は、各グループが引き続き議論および作業を進め、研究内容の整理と発表資料の作成に取り組んでいました。問題設定の妥当性、定式化の明確性、解法の論理構成などについて検討が重ねられ、メンターからの助言を受けながら、より完成度の高い発表内容へと仕上げられていったと思います。

午後には、各グループがこれまでの検討結果をもとに最終的な発表を行いました。各発表では、研究課題の背景、問題設定、定式化の方法、解法のアプローチ、得られた結果および今後の課題について体系的に報告が行われました。各発表後には質疑応答の時間が設けられ、メンターおよび参加者から多角的な視点によるフィードバックおよび建設的な議論が、積極的に交わされていました。これにより、各グループは自身の研究内容を客観的に見直すとともに、今後の発展可能性について理解を深める機会となりました。また、他グループの発表を通じて、多様な問題設定やアプローチに触れることができ、参加者全体の視野が広がり、最適化問題への理解が深まったように思います。さらに、研究内容および発表の完成度、独創性などを総合的に評価し、特に優秀だった3グループを選出しました。

受賞グループ受賞グループ
受賞グループ
閉会式の様子
閉会式の様子

閉会式には西安電子科技大学の先生方が出席してくださり、曹先博先生による本ワークショップ全体の総括や、大関先生による今後へつながるアドバイスが行われました。受賞グループの学生に記念証書が授与されました。

最後に、参加者全員による集合写真の撮影が行われ、本ワークショップは盛況のうちに終了しました。

集合写真
集合写真
スタッフ 集合写真
スタッフ 集合写真

終わりに

今回のワークショップを通じて、参加者が量子最適化への理解を深めるだけでなく、異なる専門分野や背景を持つメンバーと協力しながら研究課題に取り組む姿を見ることができました。私たち自分自身も運営や交流を通じて多くの学びを得ることができ、大変貴重な経験となりました。本ワークショップで得られた知識やつながりが、今後の研究活動や国際共同研究へと発展していくことを期待しています。